日経マルチメディア1998年6月号記事

「デジタルプレゼンテーション」


              (注:原文のため多少内容が異なります。図は省略します。)



プレゼンテーションと言う言葉が最近よく聞かれる。 トレンディドラマを見ればプレゼンテーションのワンシーン、CMになればスライドを抱えた女性が登場する。 オフィスでも、明日のプレゼン大丈夫?といった言葉がよく使われる。 元々、広告代理店でのクライアントに対するプレゼンテーションが一般企業にも広まったものだが、 最近ではオフィスの様々な場面で、プレゼンテーションの機会は増えている。 営業会議、企画会議から社員研修、新製品発表会まで、何らかの形でプレゼンテーションを行わない日は 無いだろう。プレゼンテーション資料の制作方法については各種の本でテクニックが述べられているが、 プレゼンテーションの内容、目的、媒体などにより一概にどの方法が良いとは言えない。 例えば、役員への説明に熱心さのあまり、細かいデータを提示してくどくどと説明するのも良くないし、 また学会発表では、持ち時間に制限があるとしても、あまりに内容をはしょったプレゼンテーションは 良くない。

基本的には出席者が理解しやすい資料を作ることであり、要点の抽出、図形、グラフなどによる視覚化、 カラー化などが制作する上でのポイントになる。 最近では、プレゼンテーションの方法も、従来のOHPやスライドを使った方法から、パソコンを使った デジタルプレゼンテーションに急速に移行している。 その中でも、液晶プロジェクターをはじめとする、データプロジェクターを使ったプレゼンテーションは オンラインプレゼンテーションと呼ばれ、最近のトレンドになっている。 スライド、OHPをパソコンで制作したことの無い人でも、直接データプロジェクターによるデジタル プレゼンテーションを実践している人もかなり多い。 Windows 95の発売によるパソコンブームで初めてパソコンに触れた人が、特に抵抗もなく会社の データプロジェクターを利用して、プレゼンテーションを行っている。 いまでは、データプロジェクターはプリンターやデジタルカメラ同様、パソコンの周辺機器 として違和感なく受け入れられるようになってきた。さて前回(6月号)は、データプロジェクターの メリット、選択のポイント、標準的な仕様、個別の製品の特長などを述べたが、ここでは今秋発売される 新製品を中心にその動向を述べてみたい。 また、液晶モニター、プラズマディスプレイを使ったプレゼンテーションにも触れる。 その後、データプロジェクターを使ったプレゼンテーションの方法について記す。

先ず、最近のデータプロジェクターの傾向を見てみよう。

投影画像の明るさについては、年々倍増している感がある。いずれ飽和していくだろうが、明るく なることによるメリットは、明室でのプレゼンテーションの機会を増やすことにつながる。 最近の革新的技術として、マイクロレンズアレイ方式があげられる。 マイクロレンズアレイ方式の採用により、このところ1000ANSIルーメン以上の光出力を持つ プロジェクターが増えてきた。この方式は、液晶パネルの各画素の前に微小レンズを組み込んだもので、 液晶パネルのネックであった配線部による光透過率の低下(開口率の低下)をカバーすることが出来る。 基本的な要素は以前からあったが、3板式プロジェクターに利用されたのは、つい最近のことだ。 マイクロレンズアレイ方式液晶パネルを使ったプロジェクターでは、実に50%以上も光出力が増大している。 最近では、この方式のプロジェクターの中には、120Wのランプで1350ANSIルーメンの明るさが 得られる驚異的な製品もある。 また、明るさの均一性は、周辺輝度比として表わされ、従来85%(画面中央部1に対して、周辺部で 0.85倍の明るさ)ほどの製品が多かったが最近では95%を達成している製品も出てきた。

次に、投影画像の画質については、階調、色調がポイントだが、光学系、電子回路の改良により、かなり 向上している。液晶の構造上、黒レベルの階調はいまひとつだが、各種の補正回路によりフレキシブルに 画質調整出来る様になっている製品が多い。また、写真投影、文書投影、自然色投影といった具合に画質を ワンタッチで切り替えられる製品もある。 また、最近のデータプロジェクターでは、ビデオ映像の画質改善が進んでいる。データプロジェクターの場合、 パソコン対応ということで、RGB映像の画質が優先されてきたが、このところビデオ映像回路に力を注ぎ、 より鮮明な映像が投影出来る機種が増えてきた。走査線の数を擬似的に倍の数することによりきめ細かい 映像が得られるラインダブラー機能を搭載したり、デジタルY/C分離回路、ノイズリダクション回路を 採用することにより、より鮮明なビデオ映像が得られる様になった。 画質については、最も重要な要素であるが、また最も評価しにくい要素でもある。1機種の画質を見るには、 CRTモニターと比較して見ればよいが、他機種と比較するには、後述する比較投影会 などで、実際に映像を確認すると良い。また、出来れば自分で画質調整機能を触ってその調整範囲等を調べて おきたい。

次に、解像度については最近ではあまり動きはない。これは、一般的なパソコンの最大解像度であるXGA (1024 X 768ドット)までデータプロジェクターの解像度が追いついているためだ。今年度は、まだSVGA (800 x 600ドット)機の需要が多かったが、来年度はXGA機に移行するだろう。しかし、更にその上のSXGA (1280 x 1024ドット)への移行の可能性は少ない。現在も、一部の機種がSXGAへのリアルモード対応 (液晶パネル等のLightValve=光制御素子そのものの解像度)を実現しているが、この解像度は、殆ど ワークステーションでの利用が多く、CAD、CAM用途でのプレゼンテーション等特殊用途に限られている。 今後も一般的なビジネスプレゼン用途としてはXGA解像度で頭打ちになるだろう。

次に、重さについては、全体に軽量化されてきたが、特にモバイル機では4kg前後の製品の発表が 相次いでいる。これは、モバイル機として先行して発売されたDLP(Degital Light Processing::詳細は 6月号参照)方式プロジェクターに対して、液晶プロジェクターの小型化も進んでいるためだ。 液晶パネルを従来の1.3インチから0.9インチにして、光学系を小型化することにより、 全体の重さを軽減している。また、ボディーにはマグネシウムダイキャストを使い、強度を保ちながら 軽量化されている。液晶プロジェクターの場合、モバイル機では600ANSIルーメン前後の明るさだが、 DLPプロジェクターでは4kg台で1000ANSIルーメンの明るさの製品も登場してきた。

その他、最近のデータプロジェクターの特長を記してみよう。

UHPランプ

最近のプロジェクターは、従来多くのプロジェクターで使われてきたメタルハライドランプから、高圧 水銀灯の一種であるUHP(Ultra High Power)ランプを使った製品が急増してきた。UHPランプは、低消費 電力ながら、大光量が得られデータプロジェクターには最適である。消費電力は100〜150ワットほど のランプが用いられ、プロジェクター全体の消費電力も200ワットほどだ。メタルハライドランプの場合、 小型機でも250ワットほどのランプが用いられ、全体の消費電力は400ワット以上にも及ぶ。 このため、強制空冷の排熱は多量で、夏場には小さな部屋が暖まってしまう程の製品もある。 また空冷のためのファンのノイズも大きい。この点、UHPランプ使用機の排熱は少なく、使用環境を損なう ことも少ない。UHPランプは寿命も長く、4000時間以上に及ぶ。

PCカード

最近のプロジェクターの中には、PCカードの利用が出来る製品がある。通常は、専用のソフトにより パソコンからのデータを、PCカードに保存して、客先などへはプロジェクターだけを持って行き、 PCカードに保存されたデータでプレゼンテーションを行う。最近では、4Kgを切るプロジェクターで PCカード対応の製品もあり、モバイルプレゼンテーションに最適である。 しかし、PCカードによるプレゼンテーションでは、データはJPEGなどのビットマップデータで保存 されるため、プレゼンソフト、マルチメディアソフトの様に、文字や図形を動かしたりすることは出来ない。 また、PCカード対応のデジタルカメラを接続すれば、撮ったその場で投影出来る。スマートメディア 対応の場合は、PCカードアダプタを使えば良い。勿論、PCカードのないプロジェクターでもビデオ出力の あるデジタルカメラに接続すれば同様に投影できるが、コンポジットビデオ信号での接続に比べ、デジタル データのまま接続出来るため美しい映像が得られる。

書画カメラ

データプロジェクターの利用方法の一つとして、ドキュメントの投影がある。最近では、ドキュメントを 投影するための書画カメラを内蔵したプロジェクターもあるが、普通のプロジェクターでも、別に書画 カメラを用意して、そのビデオ出力をプロジェクターのビデオ入力に繋げば同様に使える。 書画カメラは、スタンドの上にCCDカメラの付いた簡単なものから、照明のついた本格的なものまで各種ある。 価格は数万円から数十万円のものが一般的である。カメラ部が外せる製品、透過原稿も入力出来る バックライト付の製品、35mmフィルムのスキャンの出来る製品、1kg以下の軽量な製品などもある。 CCDカメラは、40万画素程度が一般的だが、100万画素以上のカメラを使った高精度機もある。 最近発売された製品では、ビデオ出力の代わりにRGB信号で出力される製品もあり、プロジェクターに 接続した場合、より高精細な投影が出来る。
書画カメラ内蔵のプロジェクターは、現在2種類のタイプがある。1つはプロジェクターに折り畳み式の スタンドが組み込まれ、伸ばした状態で上部先端のカラーCCDカメラでプロジェクター本体の上に乗せた 書類や、立体物を上から撮影するタイプ。 もう1つは、プロジェクター上面のガラス台に下向きに置いた書類を、プロジェクター本体にあるモノクロ CCDカメラで、下からRGBのフィルターを順次かけながら撮影するタイプがある。撮影精度は130万画素の カメラを使う後者の方が良いが、装置が大きくなる欠点もある。前者の方式も最近の製品では、80万画素 を超えるカメラを採用して精度を上げている。実際のプレゼンテーションでの書画カメラの応用は、 パソコンからのデータ投影の補足として手元の資料を提示したり、OHPや実物投影機の代わりに使ったり、 カメラヘッドを回転して、人物や風景を撮影したりと用途は広い。

外部インターフェースについて

最近のデータプロジェクターでは、ビデオ投影の高画質化と共に、DVDプレーヤーを接続する機会も増えて きた。このため、コンポーネント接続により、高画質化を図っている機種もある。将来的には、RGB接続も 液晶モニター同様、デジタル接続される可能性はあるが、現在のところデータプロジェクターのデジタル 接続に関する共通仕様は無い。しかし、USB接続などによるインターフェースは近い将来実現する可能性は ある。

さて、ここで少しデータプロジェクターから離れて、他のプレゼンテーションツールをみて見よう。 ノートパソコンを使ったプレゼンテーションは、営業マンの日常茶飯事だが、初めて会った客と並んで 座って、小さな画面を覗き込んでのプレゼンテーションは、あまり良い印象は与えない。 また、小人数でのプレゼンテーションにデータプロジェクターを使うのは、なんとなく大げさでカッコ悪い。 客先で2〜3人を相手に、軽くはないプロジェクターを運んで行って、ノートパソコンでプレゼンをする。 会議室ならまだしも、商談室などで向こうの壁から電源を引いて壁に向かって堂々と投影する。 これでははた迷惑だし、ただの目立ちたがりやと思われても仕方ない。 このような場合は液晶モニターを使ったプレゼンテーションをお勧めする。 最近の液晶モニターは視野角も広く2〜3人で取り囲んでも十分見える。 ノートパソコンの外部モニターコネクタに液晶モニターを繋ぎ、客に向けて見せれば、対向して座ったまま スマートにプレゼンテーション出来る。 最近では、スタンド式で軽い製品もあるので14インチほどのものでも客先へ持って行かれる。 米国の製品では、バッテリー駆動出来る製品もあり、より簡単にセットアップできる。このセットアップ というのは、客先でのプレゼンでは重要な要素であり、ケーブル接続、電源立ち上げ等、長くても5分以内 に完了させたい。 液晶モニターは、急速に普及が進んでいるが、プレゼンテーション用に14インチ程の反射型液晶パネルを 使ったバッテリー駆動で軽量な製品が開発されることを期待したい。 また、5〜10人位を相手にプレゼンテーションする場合には、プラズマディスプレイは最もスマートな ツールだ。自己発光方式で画像も高画質で明るい。薄型なので会議室の壁にも設置可能で、視野角も広く40 インチほどのディスプレイを使えば、かなり多人数でも見ることが出来る。現時点でのネックは、価格と 重量だが、これも近々解決されるだろう。

話をデータプロジェクターに戻そう。 ここで、データプロジェクターを使ったプレゼンテーションを行う場合の注意点を幾つかあげてみよう。 先ず、プレゼンテーションを行う会場の大きさ、出席者数により、使用するプロジェクターを決める必要が ある。100〜200人も入る大会場用としては、1000ANSIルーメン以上の高輝度プロジェクターが 適している。20〜30人が入る小会場用としては、600ANSIルーメン程のプロジェクターでも良い。 しかし、会場の容量に対して、あまり高輝度でないプロジェクターを利用する場合は、次の様な工夫をす ると良い。

先ず、会場を暗くすること。調光が出来ない場合は、スクリーンのある前方だけでも照明を消す。照明が 分割して入り切り出来ない場合は、一時的に前方の蛍光燈を外しても良い。暗くすることは、出席者の スクリーンへの集中力を高める意味でも効果的だ。 しかし最低でも出席者の手元資料は十分見える位の照度は保つ必要がある。

次に、スクリーンの選択も重要な要素だ。スクリーンの種類には、ホワイトマットスクリーン、 ビーズスクリーン、アルミ蒸着スクリーン、偏光スクリーンなどがあり、用途により最適なものを選択する 必要がある。詳細は後述するが一般的な用途では、ビーズスクリーンが適している。 スクリーンのサイズは、大きなものを使えば投影する文字も大きくなるが、単位面積あたりの照度は下がる。 部屋が明るい場合は、大きなスクリーンを使った場合でも、目一杯に投影しないで、最後部の席から 確認して、最も見やすいサイズにズームして使うと良い。

スクリーンについてもう少し補足説明しておく。

ホワイトマットスクリーンは最も一般的なスクリーンで、反射率は低いが、視野角が広いため、幅の 広い会場に向いている。ただし、会場は暗くする必要がある。反射率は、スクリーンゲインとして表わされ、 このタイプではゲイン1前後である。 ビーズスクリーンは、ガラスのマイクロビーズを表面に接着させたもので、反射率は高く、色再現姓も 優れている。スクリーンゲインは、2〜4位である。反射光は、プロジェクターの方向に向かうので天吊り プロジェクターには向かない。視野角は、あまり広くなく、教室などでの使用では前方左右の席からは 見にくい。 アルミ蒸着スクリーンは、ベースの板にアルミ蒸着したもので、反射率が非常に高い。スクリーンゲインは 10以上あり、よく見かける湾曲したスクリーンなどはこのタイプだ。視野角は狭いので、ショールーム、 展示会などの明るい場所で、前方に集まった客に見せる様な用途に適している。 偏光スクリーンは、表面に偏光膜を貼ったもので、光の向きを揃えて光量を増大する偏光変換方式を 使ったプロジェクターで使用すると効果がある。偏光スクリーンは、プロジェクターからの光は反射するが、 外光の反射は少ないため、非常に明るい投影が出来る。スクリーンゲインは、3〜5ほどだ。 用途は、アル蒸着スクリーンに準ずるが、巻取りタイプで可搬性に優れているものもある。スクリーンの サイズは、20インチから100インチ以上まで各種あるが、一般的なビジネスプレゼンでは 40〜80インチが最もよく利用される。最近のモバイルプロジェクターでのプレゼンテーションに 対応して40インチほどのポータブルタイプがよく売れている。巻き物を広げる様に簡単にセッティング でき、自立型で、長さ80cm、重さ2kgとコンパクトだ。 このように、スクリーンはプレゼンテーションの目的に応じて吟味する必要がある。

さて、実際にデジタルプレゼンテーションの会場をセッティングする場合は、全体のレイアウトを考慮して プロジェクター、スクリーン、パソコンの配置を決定する。プロジェクターの設置は、例えば80インチに 投影する場合、スクリーンまでの距離はズームをワイドにして3m、テレにして4mほどなので会議机の上に 置くケースが多いだろう。 その際、客先ではプロジェクターの排熱が客に当たらない様にするなどの配慮も必要である。      電源ケーブル、RGB接続ケーブルは長めのものを用意する。電源ケーブルは5m位の延長ケーブルを 用意すると良い。最近のプロジェクターは消費電力も少ないので、10アンペアのケーブルで十分だ。 また、RGBケーブルは、一般に付属しているケーブルは2mほどのものが多いが、広い部屋では、 プロジェクターから離れた場所でパソコンを操作するケースも多い。このため5m位のケーブルも用意して おいた方が良い。

データプロジェクターによるプレゼンテーションの拡張システムを図 4 に示す。コストをかければ きりがないのだが、実用性のあるところでは、

 ・ 入力系統をスイッチャーにより拡張する。

 最近のデータプロジェクターの入力は、RGB2ライン、NTSC2ラインとかなり多くなっているが、  大規模なプレゼンテーションや、教育現場では、データプロジェクターの入力信号をスイッチャーで  切り替える事により、複数のパソコンやビデオ機器を切り替えて使う事が出来る。  シンポジウムなどで複数の発表者のパソコンを切り替えて投影する場合や、バックアップ用パソコンを  用意する場合にも有効だ。

  ・ インターネットを使っての客先プレゼンテーション

 現状では多少回線ネックが気になるが、ノートパソコンと携帯電話を使ってインターネットの自社ホーム  ページにアクセスすれば分厚い資料を持たずにプレゼンテーションすることも出来る。  最近では、米国の学会での発表を、従来のスライドでの発表から、インターネットを利用したデジタル  プレゼンテーションに変更した例もある。これは会場の専用回線を使って、インターネットで日本の自分の  ホームページにアクセスして、データプロジェクターで投影するものだ。スライドを制作して持参する  必要もなく、膨大な資料へも自由にアクセス出来る。

液晶プロジェクターをハードの面から検討してきたが、今後もっとも重要な点、そして最もネックになる点が プレゼンテーションのコンテンツ(内容)制作である。せっかくの液晶プロジェクターの利便性を活かすも 殺すもここにかかってくる。 また、運用にあたっては、データのあるファイルを探してフォルダー間をさまよったり、大きなデータを ロードして長い待ち時間作ったり、最悪の場合はパニックになってリスタートせざるをえない、 などという事は避けなければならない。実際の投影画面については、単にワープロや表計算ソフトの 画面をそのまま投影するのではなく、出来ればプレゼンソフトを利用して見栄えのある画面にしたほうが 良いだろう。
例えば、表計算ソフトで作ったグラフは事前にプレゼンソフトに貼ってスライドショー機能で投影した ほうが良い。(リアルタイムに表のデータを変えてグラフを再作成するような場合は別だが) コンテンツ制作のオーサリングツールとしては、プレゼンソフトのスライドショー機能を使うのが 最も簡単である。最近のプレゼンソフトでは、グラフィックスをクリックすると指定したページや ファイルを開くといったインタラクティブな動作をさせる事も可能で、また簡易アニメーションや 動画も作成可能である。これらの機能を使ってダイナミックな動きのあるグラフを作ったり、 解説のビデオ映像を挿入することも出来る。しかし、スムーズな動きを得るためにはかなりパワーのある パソコンが必要なことは言うまでもない。機械の動作説明、構造説明など更に複雑な動きが必要な場合は、 CD-ROMタイトル制作で使われるマルチメディアオーサリングソフトを使う必要がある。これならば、 複雑なアニメーションやインタラクティブ機能も作れるし、RS-232Cを使って周辺機器やデータ プロジェクター本体の制御も出来る。しかし、かなり専門的な知識も必要であり、場合によっては外部の コンテンツ制作会社にオーサリングして貰う必要が出てくる。
さて、Windows 98からは、マルチモニターの機能が追加された。マッキントッシュでは10年も前から 使えた機能で、大変便利な機能だ。特に、マルチメディアソフトの開発時にはメインモニターに制作画像を 映し、サブモニターに制御画像を映すことにより、大幅に開発効率が良くなる。 これをデータプロジェクターでのプレゼンテーションに利用するには、次の様なケースが考えられる。 まず、2台のプロジェクターで大画面の表示をすることが可能になる。例えば、XGA機を横に2台並べて 2048ドットX768ドットの表示も可能だ。また、プロジェクターを1台、モニターを一台接続して、 モニターにプレゼンテーションの制御画面を映しプロジェクターのメイン画面をコントロールする 方法もある。

他にも、工夫の仕方でプレゼンテーションの効率を良くすることが出来るだろう。 何れにしても、このような動きのあるプレゼンテーションはデータプロジェクターの普及と共に今後急速に 導入される可能性があり、またそのコンテンツ制作はインターネットのホームページ制作と同様に、内容と 共にセンスを問われるものである。

さて、データプロジェクターの購入を考えた場合、まだまだ高価なものなので投影画像を見るなどして、 比較検討したくなるのは当然だろう。最近では、プロジェクターの出張デモをしてくれるメーカーも 増えてきたが、他社製品との比較となるとなかなか実現出来ないものだ。このような場合、レンタル会社 などが主催する比較投影会は、機種選定の良いチャンスである。

今回、最新のデータプロジェクターを一堂に会した比較投影会が、World PC Expo 98で開催される。 今秋に発売される最新機も含めて10社より11機種が出展される予定だ。
(株)カラーマーキングファクトリーでは、これまで4回の比較投影会を開催してきたが、今年のビジネス ショーからはブース展示エリア内の明るい場所で開催している。明るい場所での開催にあたっては、 いくつかの問題があった。まず、投影映像の評価をする場合には、真っ暗な中で行った方が良い。米国での 総合映像機器展Infocommでの比較投影会shoot-outでは真っ暗な中で開催されているが、外乱光の影響を 受けずに投影映像を見ることで、色味、階調などを正確に比較、評価出来る。しかし、実使用にあたっては、 真っ暗な部屋で投影することは殆どなく、最近では明室での使用が当り前になっている。 専門家、開発者が比較検討するのならいざ知らず、一般ユーザーが比較検討するのならば実使用に 近い条件で比較する方が良い。 この様な理由で、昨年行われた比較投影会では、専用の会場を設営し、内部の照度を70ルックス にして開催した。しかし、専用の会場での開催は以外に人目につかず、また来場者としては入りにくい ものである。
そこで、ビジネスショーでは、一般のブース展示エリア内での比較投影を企画した。しかし、会場照明の 影響、周囲のブースの照明が投影映像に与える影響が予想された。会場照明については、天井が高いため、 拡散され平均化された光の状態であるため、スクリーン上部前方に1.5mの暗幕を張ることで影響を防いだ。 また、スクリーンはゲインの低いマットタイプの使用により、周囲ブースからの光の影響を防いだ。 その結果、前の展示ブースが派手な照明を施していたにも関わらず、天井照明、周囲ブースの照明の影響は 殆ど見らなかった。ただ、予想外だったのは、強烈な西日がさして来たことだったが、これもスクリーンには 当たらず難を免れた。 勿論、出展プロジェクターがすべて600ANSIルーメン以上の高輝度機種で、スクリーンも60インチ弱の サイズであったため明るい投影が出来たことにも依存する。
このビジネスショーでの経験を踏まえて、今回 World PC Expo 98では、単に比較投影するだけでなく、 データプロジェクターをデジタルプレゼンテーションツールの代表機器と捉え、会場内に各出展社の小間を 設置してハンズオン機、周辺機器なども展示する。また、ナレーターによる解説の他、専門家による デジタルプレゼンテーションをテーマにしたセミナーも開催される。会場ではアンケートクイズも実施され、 回答して頂いた方には、プレゼン関連製品を抽選により差し上げる予定だ。 比較投影の出展機種は、1000ANSIルーメン以上の明るさの製品が大半を占め、今秋から発売される 製品も多い。解像度はSVGAリアルモード機が2機種、XGAリアルモード機が9機種であるが、投影ソース 信号はXGAで、SVGA機については圧縮モードで投影する。今後データプロジェクターを導入予定の方、 デジタルプレゼンテーションに興味のある方には必見のイベントになるだろう。

 










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